粘着シートでネズミ駆除する方法を解説。効果的な敷き方と注意点

ネズミ 捕り シート

粘着シートは、厚紙に粘着剤が塗られたネズミ駆除の製品です。ネズミが粘着剤に触れると体が張り付き、身動きができなくなります。設置が簡単で効果も高いことから、プロの駆除業者も使用しています。

ただし、粘着シートでネズミを捕まえるためには、正しい使い方が重要です。注意点も存在するため、事前に確認しておきましょう。

粘着シートの特徴

粘着シートは、厚紙やプラスチックフィルムなどに粘着剤が塗られており、その部分にネズミが触れてくっつくことで捕獲できます。粘着力はとても高く、一度くっつくと簡単にはがれません。また、ネズミが暴れるほど粘着剤に張り付く面積が増えるため、身動きが取れなくなります。

粘着シートの設置は、ネズミや通り道や巣穴の周囲に敷くだけなので簡単です。また、ホームセンターや薬局、インターネットなどで手軽に購入できるのも魅力です。

エサが不要

粘着シートの設置にエサは不要です。ネズミ捕りなどを使う場合、誘い込むためのエサが必要ですが、放置をすると腐敗して悪臭がしたり、虫がわいたりします。時間が経過すると誘引効果も下がるため、定期的な交換が必要です。

しかし、粘着シートでは、エサがいらないため、このような手間がかかりません

においや香りがほとんどない

忌避剤のような強い匂いを発する製品は、住んでいる人やペットでも感じ取れます。家にいる間中、忌避剤の匂いがしていると、種類によっては気分が悪くなるおそれもあります

しかし、粘着シートは、台紙や粘着剤の匂いが多少しますが強い匂いはありません。そのため、設置をしても違和感なく過ごせるでしょう。

粘着シートの効果的な設置方法

粘着シートは、ネズミ駆除の効果が高いため、プロの駆除業者も使用しています。しかし、ネズミを捕まえるには、ただ敷くだけではなく、効果的な敷き方をすることが大切です。

粘着シートの捕獲効果を高める敷き方は下記の通りです。

  • ネズミの通り道に沿ってたくさん敷く
  • 汚れたら粘着シートは交換する
  • 隙間をつくらない

具体的にどのように粘着シートを敷くのか確認しておきましょう。

ネズミの通り道に沿ってたくさん敷く

粘着シートでネズミを捕まえるコツは、ネズミが通る道にできるだけ多くの枚数を敷くことです。ネズミは粘着剤が身体に付くと逃げようとして激しく暴れますが、粘着シートが1枚だとはがれて逃げてしまうことがあります。

しかし、複数枚敷いてあれば、暴れた際に周りの粘着シートに付着するため、ネズミが捕まる可能性が高くなります。

また、粘着シートをネズミの通り道に設置するのは、ネズミがとても臆病で警戒心が強いためです。ネズミは、毎日同じ道を使って生活をしており、よほどのことが無い限り普段と違う道は通りません。そのため、ネズミが普段通っていない場所に粘着シートを敷いても、捕まる可能性は低いのです。

ネズミが日常的に使っている道には、足跡や糞が残っていたり、壁に黒い跡などがついていたりします。この痕跡をラットサインと言います。粘着シートを敷く前に、このラットサインを確認しておくことが大切です。

汚れたら粘着シートは交換する

粘着シートを敷いていると、時間の経過とともにゴミやホコリなどが付着するため、粘着力を維持するために定期的な交換が必要です。粘着シートの粘着剤にホコリやゴミが付着すると、その粘着力が弱まり、ネズミが触れてもくっつきにくくなってしまうからです。

粘着力が低下していると、せっかくネズミが触れても簡単に逃げることができてしまいます。粘着シートから逃げたネズミは、警戒してしまい近づかなくなるおそれもあります。

粘着シートが動いているけれど、ネズミが捕まっていないという場合は、逃げられている可能性が高いです。交換するのはもったいないと思うかもしれませんが、定期的に粘着シートを点検し、汚れや劣化が見られる場合は、すみやかに交換するようにしましょう。

なお、粘着シートは筒状にして設置すると、ゴミやホコリが付着しにくいため長持ちします。

隙間をつくらない

粘着シートを敷く場合は、隙間なく敷き詰めるようにしましょう。ネズミは身体能力が高いため、少しの隙間でも器用に歩くことができます。身体能力の高いクマネズミは、粘着シートの縁を歩いて回避することもあるのです。

粘着シートと粘着シートの間に細い隙間があれば、ネズミは簡単に通り抜けてしまいます。そのため、粘着シートを敷くときは、できる限り隙間を無くすようにしましょう。

粘着シートの周りに新聞紙を敷く

粘着シートの周りに新聞紙を敷いておくことでネズミが捕まりやすくなります。ネズミの身体は油汚れなどがついていることが多いです。そのまま粘着剤の上に乗ると、油で粘着剤がきちんと付かずに逃げてしまうおそれがあります。

新聞紙を周りに敷いておくことで、ネズミが乗ったときに足の油分などを吸着してくれるため、ネズミが粘着シートに付きやすくなります。

粘着シートの選び方

粘着シートは、インターネットやホームセンター、薬局など、さまざまな場所で購入できます。しかし、種類が多く、何を基準に選べばいいのか判断が難しいところです。では、粘着シートを選ぶ際は、どのような基準があるのでしょうか。確認しておきましょう。

大手メーカーの製品を選ぶ

まず、粘着シートは、国内の大手メーカーの製品を選びましょう。インターネットを見てみると、メーカー不明で安価な粘着シートも販売されています。しかし、そういった製品の中には、コストを抑えるために粘着剤の量を減らしているものがあるためです。

そのような製品を使うと、せっかくネズミが乗っても粘着力が弱くて逃げてしまうことがあります。国内メーカーの製品であれば、そのようなリスクが低いため安心して使えるでしょう。

耐水紙を使っている

粘着シートを選ぶ際は、台紙に耐水紙を使っている製品を選びましょう。耐水紙であれば、粘着シートを敷く場所が多少濡れてても、効果を維持できます。また、ネズミが捕まった後の体液などが床などに染みるのを防いでくれます

粘着シートでネズミを駆除するときの注意点

粘着シートを使用する場合、いくつか注意点もあります。場所によっては粘着シート以外の方法を利用したほうがいい場合もあるため確認してきましょう。

小さな子どもやペットのいる場所では使用しない

粘着シートは、小さな子どもやペットが来ない場所に敷きましょう。粘着シートに使われている粘着剤は非常に強力です。子どもの髪の毛やペットの毛についてしまった場合、簡単に剥がすことができません

もし、ネズミがいる場所が、人の出入りの多い場所やペットのいる場所であれば、粘着シート以外の方法も検討してみましょう。

ドブネズミには効果が薄い

粘着シートは、ドブネズミには効かないことがあります。ドブネズミは、川辺や下水など水のある場所を好むため、身体が濡れていることが多いです。また、泥汚れなどもついており、粘着剤が身体に付きにくい状態になっているためです。

また、ドブネズミが家の中に侵入する場合、床下などが多いため、砂埃が粘着シートに付きやすくなります。このような理由から、粘着シートはドブネズミに向かない可能性があります

ドブネズミの駆除には、超音波グッズが効果的です。

後処理は簡単ではない

ネズミが粘着剤に触れると、結構な頻度で暴れます。そのため、周辺の粘着シートが他の物にくっついたり、ネズミが張り付いたシートがひっくり返ったりしていることも少なくありません。ネズミの体液が床に付着したり、家具家電に粘着剤がつくこともあるため、後片付けが大変です。

また、ネズミが張り付いた粘着シートは、台紙を半分に折って、お住まいの地域にあった処分方法で処理すれば問題ありません。しかし、粘着シートを回収するときには、ネズミの死骸を見ることになります。

粘着シートは、後処理が簡単と説明しているところもありますが、そういうケースばかりでないことも覚えておきましょう。